革靴 ソール 分解してみて分かるパーツ

2018年5月8日

さて今回は、革靴を分解して名称や靴のパーツを知って頂こうとブログに書かして頂きます。

分解してみたパート1って事で今回は、靴底までを分解してみます。

今回は、こちらの靴(マッケイ製法)のソールを分解していきます。

 

靴底のリフト部分から外していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リフト部分ですが主にパーツは、2つ一番地面に接しているトップリフトとトップリフトの土台になるつみあげの2つになります。

写真を見ると層の線がうっすら見えます。 

 

では、まずトップリフトを外していきます。

トップリフト修理が靴修理で一番修理される部分ですよね!このように削れたトップリフトを外してつみあげを整えて新しいトップリフトをつける修理となります。

そしてこちらが土台となるつみあげ部分でつみあげは、色々な種類がありブランドによってつみあげに使われている素材が違います。革、紙、木、プラスチック、色々混ざり合った革の様な物まで様々です。100%革のつみあげが高価で一番仕上がりの風合いが綺麗です。

もちろん当店がオールソールの受注を頂くとつみあげは、革で行います。

ハイブランドは、全てつみあげが革かというと必ずしもそうでは、ありません。

何故かは、色々理由があると思います。コスト的な問題や重量の問題など様々ですがよく使われている色々混ざり合ったつみあげは、革の風合いに似てる上革より若干ですが軽さがあったりと逆にこだわりがあるのかもしれません。

では、つみあげを外すと

 

この様に一枚の革がソール全体で出来ているのがわかります。この段階で後は、本底のみと思われますがまだパーツが実は、あります。

先程の本底をアップにしましたがアウトソールに線が見えます。ここに切り込みを入れると

またまた2つにわかれます。

そうよく修理に出されるとウエルト部分がとかおしぶち部分がと言われますがそれがこのパーツです。ウエルトは、靴のアウトラインのガイドの役目など靴の立体的に必要不可欠なパーツでありウェルトのラインがはき心地に影響も与えます。

グッドイヤー製法では、このウエルトが靴本体にも縫われている為取り外し出来ませんが今回は、マッケイ製法なのでウエルトは、取り外せます。

マッケイの縫い糸をほどき分解するとこのようなパーツに分かれました。これにつみあげやトップリフトなどのパーツになるのです。

そしてオールソールは、毎回このように靴を分解してアッパーの底にあるシャンクやコルクを入れ替えて綺麗に処理して

新しい素材で一からこれらのパーツを組み合わせていくのです。

その為1つ1つオールソール は、全ての工程を丁寧に考えます。外し方や縫い糸の処理、本底を外してのアッパーの底処理、新しいパーツを接着や縫い付けたり削ったり着色したりとする為にしっかりとした処理が出来るかで後々の作業に支障が出たりと形になればいいって事では、ないのです。

そしてそれらの工程を丁寧にやる事と経験と知識が仕上がりの差が出ます。

私自身毎回オールソール で新たな発見を未だにするくらい底付けとは、奥が深かったりするのです。

今回もブログを読んで頂きありがとうございます。

いづれ分解してみたアッパー編もいつか書きたいと思いますが他にも先に書きたい内容があるのでこれでソール分解編は、完結とさせて頂きます。