さて今回は、革靴のひび割れ(クラック)について考えてみます。
この写真は、重度のクラックです。クラック修理は、どの靴修理店でもまず直すのは、難しいと言われます。
または、革のパッチを隠すように貼ったりクラックを開かないように縫い付けたりする修理なら出来ます。
しかしどれも修理しました!って見た目になる上根本的解決されていない為そういった修理ならやらない方も少なくないのでは、ないでしょうか?
では、そもそもクラックは、何故おきるのか?
よく言われてる事も含め考えていきます。
1.革に油分が無く乾燥している為
2.同じ靴を履きすぎている、汚れ、ほこり
3.逆に靴クリームも入れすぎている
これがよく言われる内容です。
1.革が乾燥しているこれは、確かに原因の一つです。
革製品は、革自体で油分など補給したりできません!
その為革製品は、油分の補給が必要なのです。
つまりメンテナンスが必要な素材だと認識する事が重要なのです。
人間に置き換えてみましょう。丁度この時期は、乾燥しやすい時期ですよね。よくお風呂上がりに寒い部屋に戻ると肌がカサカサになりませんか?
女性なら保湿クリームを塗ったりします。それにより乾燥肌に保湿されます。
これ革製品にも同じ事が言えます。動物の革であり再生する力がない革製品人間よりもある種保湿が必要な素材です。
その為乾燥したままの靴を使い続けるとひび割れになるのは、必然なんです。
特に履きジワの部分がなりやすいのは、その部分に曲げの力がかかっているのでその部分から先にクラックになっていきます。
でも鞄や革ジャン、財布、あんまりクラックになるの見ないけど靴は、結構早くなってる気がしませんか??
それは、私なりの解釈ですが理由があります。
靴は、一日履いただけで実は、結構な汗を吸っています。その水分や塩分を吸収した上凄く力のかかる歩行による履きジワこれにより保湿やケアがされないで玄関に置かれている革製品、他の製品より間違いなく早くクラックに近づくはずです。
2.同じ靴を履きすぎている
次に2もクラックになる原因です。
革靴は、数足をローテーションで履く事があらゆる面で良いとされています。
確かに気に入ってしまうと同じ靴を履きたくなります。
しかし先程説明した部分にもヒントがありますが毎日同じ靴を履く事は、毎日革に力が加わり毎日汗などの水分を抜ききる前にまた履くを繰り返す為これもまた、靴の寿命を縮めています。
またほこりや汚れもクラック原因な為ケアが十分でない靴を毎日履いていたらそうなっていきます。
3.靴クリームで過度に磨き過ぎている!
過度というのは、正確な磨き方でない部分と頻度です。
この原因は、何かと言うとクリームの重ね塗りによりクリームの層ができそれが酸化してしまいクラックの原因となると言う部分です。
靴クリームは、ロウが混ざっており光沢が出ます。しかしロウなので再度磨きをする場合前に付着したクリームをしっかり落とす事が大事なのです。
磨きもまた人間(女性)がやる化粧なのです。
靴も磨く度にすっぴんにしてあげてから磨きをかけなければ前の古いクリームが残ったまま混ざり合って層が重なっていくのが原因となります。
また汚れ落としの溶剤も革に決して良いものでは、ない為毎日のように磨いて落としてもまた革に良くありません。
頻度は、1ヵ月に2回や1ヵ月に1回ぐらいでも良いと思います。
これらがクラックになりうる原因とされています。
しかしこれらに気をつけていてもなると言うお客様もいらっしゃいました。
そうゆうお客様の声も含め次回は、クラックになりにくくするには?
これをテーマにします。