チャールズパッチ修理とは?
いつも靴修理専門店AMOLIRを御利用頂き誠にありがとうございます。
さて今回は、チャールズパッチと言う修理について御紹介いたします。
***チャールズパッチの由来***
イギリスのチャールズ皇太子が愛用していた革靴を破れては、革でパッチをして直して履き続けた事からチャールズパッチと言う名前になった修理。
ただの革のパッチでなく張り合わせた革を縫い付け固定する事で革のクラック(ヒビ割れ)などを隠し補強もしています。
せっかくですので修理の工程をご紹介致します。
今回は、ADDISON SHOE COMPANYというメーカーのチャッカブーツがお品物となります。
クラックは、ライニングを貫通していませんがクレーターが大きかった為ご相談の上位置決めをしました。
更にクラックが外羽のパーツ近辺な事で外羽ギリギリで貼ってしまうとミシンによる縫い付けの際に刺す針穴が状態が良くない位置に縫い付けてしまう為二次被害が起きそうな気がしたので少しご提案をさせて頂き外羽パーツを少し外してその下にパッチを入れて蓋すると言う事で決まりました。
このようにチャールズパッチ修理は、どこまでの面積を貼るかなどミーティングが必要な修理となります。
まずは、パーツを切り取ります。
当店の場合ヌメ革(素革)からあらゆる色に対応出来るよう着色をして近づけます。
パーツを切りとったら染料(下地塗り)で黒を塗ります。
パーツの革の裏側の側面を薄く漉きます。貼った際にひっかかりを出来る限りなくします。
次に外羽部分の糸を抜いて開きます。
次は、クレーター部分ですがクレーターが大きい為普通に貼っては、クレーター部分に跡が出そうでしたので先に穴をパテでうめます。
パテをしっかり乾燥させた後
にパーツを張り合わせ縫い付けます。
最後に開いた羽根部分を縫い直していきます。
パッチの縫い付けは、靴底がある状態だとミシンの頭が当たり奥まで縫い付け出来ない為ソール側のパッチは、接着で止めます。
しっかり縫い付けたい場合は、オールソールなどと一緒に御依頼頂くのがよろしいかと思います。
最後に染料のみで仕上げているので顔料でしっかり着色して乾燥後磨いて完成です。
今回は、左右対称に両足のチャールズパッチの御依頼でした。
長年履いた革靴は、その持ち主にしかわからない履き心地や愛着があります。
チャールズパッチは、見た目に変化がある為好みは、あるもののパッチも含めて愛着がより増すようになれたらと思います。
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