革染色とカラーリペアの違い!!

2018年5月22日

最近アイスばかり食べている店主のAMOLIR川上です。

最近向かいのラーメン屋さんが閉店なさるとかで凄い行列が出来ています!駅から離れているこの土地にこれだけの行列が出来るのは、凄い事ですね!店主さんの歴史が物語ってますね!

さて今回は、前回に引き続きカラーリペア のお話をさせて頂きます。

さて今回は、染料を用いた染色と顔料を用いた着色について更に追求していきます。

まず靴のカラーリペア は、染料なのか顔料なのかそれは、顔料になります。顔料というと塗装に使われるようなイメージですねー!

革製品というと染料で染めた革製品もあれば顔料で仕上げた革製品もあります。

主に違う点をあげると

染料は、革に水を付けると繊維深くまで染み込むのと同じで染色すると革の繊維まで染み込んで染まります。透明感のある液体の染料は、染み込ませする着色な為革の細かなシボだったり傷だったりは、そのまま残ります。

一方顔料で仕上げる革は、革の一番表面(銀面)の部分にのみ色が重なっていきます。重ね塗りをする事ではっきりとした着色が出来るのが特徴です。

その為小さなキズなどもパテの役目のように一緒に埋まっていきます。

写真で説明するとまずナチャラルの革に染料と顔料で赤を塗っていきます。

右が染料 左が顔料です。違いがわかりにくいですが顔料は、更に塗り重ねていくにつれて小傷やマダラな部分も統一して同化していきます。反対に染色は、しっかり乾くともう少し薄くなり塗り重ねていっても多少の濃さは、出ますが小傷などが消える事は、ありません!

さてこちらが側面です。右の染料が革の繊維まで染み込ん出るのがわかりますね!逆に左は、数回塗り重ねていますが一番上の革に留まり皮膜の様になっていっています。

では、なぜrepairで顔料を採用するのかですが顔料染料は、どちらもメリットデメリットがあるのですが修理という概念からだと顔料の方が色を戻す事に合うからです。

例えば修理に出す時は、基本革が擦れた、焼けた、汚れがついた、そうゆう理由でお持ち頂く事が大半なのです。

焼けた赤の鞄に染料を入れた場合焼けた色合いに足し算された赤の染料で濃くなり結局焼けてない部分と焼けた部分の色合いが変わります。

また汚れや黒じみを洗っても跡が残ったりする部分がありそこに染料を入れても小キズと一緒で薄っすら黒じみ跡が残ったままになります。

更に染料は、均一に色が入らずムラが出来ます

こういった部分が修理という概念では、成立しないと言う事です。

顔料で行うとこれらの問題を解決する良さがあります。

では、逆に顔料のデメリットは、表面の革が塗り重なっている為新しいキズをおうと下地の色が出ると言う点です。(あくまで下地が明るい色合いの場合)

また顔料の場合革独特な経年変化が楽しめません!

そして顔料は、厚塗りをすると経年劣化と共にひび割れを起こします。

こういった部分がありメリットデメリットが双方にあるのです。

 

では、当店のカラーリペアは、顔料と言いましたがこうゆうデメリットをどう解消しているのか!

1.まず当店が使う溶剤は、完全顔料でない事と薄める事が出来る事で厚塗りにならずさらに革の風合いが消えないように調整出来る事!又薄める事で厚塗りにならずひび割れを起こしにくくできます。

2.前提にカラーリペア は、黒い色の製品の色を同じ色で調合して塗り直す為新しいキズをおっても変わらないのです。

また逆に色変えリカラーの場合は、下地に染色を施してから顔料を入れます。染色、顔料の足りない部分を二つ使う事で補う型にしてます。

3.利点ですが染料で出せない色が調合で可能になります。例えばパステルカラーなど複雑な色は、調合で作れます。ただし薄い色は、若干厚塗りが必要となります。

これらの理由で顔料と染料を使い分けてカラーリペア を当店は、メニューに入れております。

当店のカラーリペア もまだまだ改良の余地が沢山あると思います。

当店が今やれない部分スエード(起毛)カラーリペア などがありますがそれらも開拓していくつもりです。